こちらでは、アパート投資を行う上で新たな問題として考える必要のある火災保険料値上げについて、分かりやすく解説しています。対策方法についてもまとめているので、アパート投資による資産運用に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
2024年10月に、火災保険料が全国的に値上げされました。値上げ率は、平均13％です。値上げが行われる原因のひとつとして、最近多発している自然災害の影響で、保険金の支払額が増えていることが挙げられます。また、建築資材が高騰していることや人件費が高くなってきていること、そして建物の修理にかかる費用の増大なども強く影響しています。
国内で災害が発生するリスクが高いと考えられているエリアでは特に、値上げ率が高いです。そのようなエリアでは、アパートのオーナーにとって、保険料の負担はこれまでよりも遥かに重いものになってしまいます。負担が大きすぎる場合には、加入内容について再度検討したり、保険の見直しを考えたりする必要があるかもしれません。
火災保険料の改定率は、平均すると上述のとおり13％程度となります。では、建物の構造や地域によりどのような差があるでしょうか。マンション構造・耐火構造・非耐火構造に分けて、東京の場合についてみていきます。マンション構造は10.4％、耐火構造は13.3％、そして非耐火構造は6.3％、それぞれ値上げされます。耐火構造の値上げ率が高いことがわかります。
参照元：損害保険料率算出機構｜火災保険参考純率改定のご案内 （https://www.giroj.or.jp/ratemaking/fire/202306_announcement.html）
参照元：損害保険料率算出機構｜2023年6月届出 火災保険参考純率改定 都道府県別等地別の改定率の例 （https://www.giroj.or.jp/ratemaking/fire/202306_announcement_attachment2.html）
築年数が古いと火災保険に入りにくいのは、次のような改変が現場で起こっているためであると考えられます。
火災保険に加入するためにクリアする必要のある基準のひとつとして、改修が挙げられます。その基準が上がってきているのです。たとえば、リフォームを行ったとしても、それが耐火性能や耐震性を向上させるような内容でなければ、基準を満たせない可能性が高いです。
けれども本格的な改修工事をするとなると、そのコストも大きくなるため、アパートのオーナーにとっての負担も非常に重くなります。
参照元：健美家（https://www.kenbiya.com/ar/ns/for_rent/hoken/7936.html）
必要に応じて、火災保険の見直しを行うことが大切です。具体的には、どのような場合に検討すべきでしょうか。
満期が1年以内である場合には、値上げの影響を回避するため、できるだけ早めに見直しを行うことをおすすめします。また、川や山が近くにあり水災リスクが高い物件の場合には、水災補償の追加を検討してみてください。ただし、現在契約中の保険に水災補償が含まれているのであれば、リスクに応じた保険料値上げが想定されるため、補償内容を見直しておくことが重要です。
保険会社による申請内容に対する可否について納得できない場合には、保険会社に連絡をしてみてください。損害保険登録鑑定人に調査するよう依頼できます。それでも申請を認めらなければ「そんぽADRセンター」相談してみるのもひとつの方法です。ADRから、保険会社に最終的な判断をするよう求める流れになります。
その結果、再び承認を得られなかった場合には、和解策を検討するか、あるいは裁判で解決する方法を選ぶことも可能です。
参照元：日本損害保険協会｜そんぽADRセンター（https://www.sonpo.or.jp/about/efforts/adr/index.html）
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